-68-5口腔解剖学・ナンバリングOBS-2-04・実務家教員や実務家による授業・担当教員 ◎:実務家教員滝川俊也、河野芳朗、杉山明子・授業概要「口腔解剖学」は口腔領域の解剖学であり、学修内容は「歯の形態学」と「口腔組織学」に大別される。「歯の形態学」では永久歯と乳歯の歯種別の基本的形態と特徴、歯の発生・発育・萌出時期と萌出順序、歯列と咬合、歯の形態異常などを学修し、並行して行う口腔解剖学実習(歯型彫刻実習)を通して、歯の形態と特徴を3次元的に表現するという、歯科医師にとって必要不可欠な知識と基本技能を修得する。「口腔組織学」では、口腔・顎・顔面領域の発生、歯の発生から萌出までの過程、乳歯と永久歯との交換の組織学的過程を学ぶほか、発生と密接に関連した歯および歯周組織、口腔粘膜、顎骨、顎関節、舌、唾液腺などの口腔諸組織の微細な組織構造と機能、加齢にともなう口腔諸組織の4次元的な変化について、並行して実施する「口腔組織・発生学実習」と「発生学授業(組織・発生学)」の授業内容を統合して学修し、人体の発生、構造、機能の密接な相互関係の理解を深める。・到達目標歯と歯周組織のほか、口腔・顎顔面領域の構造と機能、成長・発育・加齢変化(経年変化および老化)、さらに臨床科目との関連性を踏まえた発展的内容を学修することにより、全人的医療を担う歯科医師として必須の「口腔・顎顔面領域の構造と機能」の知識を修得するとともに、歯科臨床への応用力を修得することを「口腔解剖学」の学修到達目標とする。・教育手法2019年度より、ICT教育支援ツールであるSTS(Syllabus Testing System)および我々が開発した「モバイル採点システム」と「学修ポートフォリオ作成ソフトウェア (ドクター まるみえーる)」を用いて、テスト終了後、マークカードを回収して講義室内で可及的速やかに(5分以内に)試験成績を可視化(見える化)して学生側にフィードバックすることにより、自分の学修行動の振り返り(自己省察)を直感的、視覚的に確認させて自身の学修行動(事前事後学修)の改善と向学心の育成を促すことを目的としたICT活用教育を導入する。実力テストとSTS(国家試験レベル問題の試験)は教員側が授業と実習の理解度を調査するだけでなく、学生個々人が理解度を自己確認し、日頃の事前事後学修の改善・向上を促すことを目的として実施する。さらに歯科医師として必須の基礎知識修得のため、6月12日から毎週水曜日2時限目の授業で歯の形態の記述式試験(課題歯種:8歯種)をSTSの前に実施する。なお、歯の形態の記述式試験の成績は口腔解剖学実習(歯型彫刻実習)の成績評価に加点する。・教科書『歯の解剖学』(金原出版)、『カラーアトラス口腔組織発生学 第4版』(わかば出版)、『口腔組織・発生学 第2版』(医歯薬出版)・参考書配布講義資料(口腔解剖学、発生学、歯型彫刻実習マニュアル)、e-ラーニング資料(moodle)、『プロメテウス解剖学アトラス 口腔・頭頸部 第2版』(医学書院)・オフィスアワー月曜日〜金曜日 16:30〜18:30、1号館3階 滝川教授室(滝川俊也教授)、1号館4階 口腔解剖学研究室(河野芳朗講師、杉山明子助教)・評価方法試験の成績(国家試験形式の多肢選択問題100問) 50%平常の成績50%平常の成績評価方法⇒確認テスト①、②、③(多肢選択形式60問、3回)の総合点数(得点率)100%なお、実力テストおよびSTS(国家試験レベル問題の試験)は理解度の診断的評価として実施するため、平常の成績評価には含めない。・フィードバック方法STS(Syllabus Testing System)では試験終了直後に携帯電話の画面で自分の試験成績を確認することができる。マークカード方式の確認テストは試験終了後にマークカードを回収し、我々が開発した「モバイル採点システム」と「学修ポートフォリオ作成ソフトウェア」を用いて講義室内で速やかに採点して、学籍番号で自分の得点率(絶対評価)と学年順位(相対評価)、問題ごとの正答率と識別指数、得点率階層ごとの人数分布状況をグラフで可視化(見える化)し、視覚的、客観的に自分の成績を自己評価できる試験成績一覧表を作成して、試験直後の解説講義前にプロジェクターで映して開示するとともに掲示板に掲示して学生側に迅速にフィードバックする。さらに2学年での口腔解剖学・発生学・口腔解剖学実習の「総括的な学修の振り返り(自己省察)」を促して自身の学修行動の改善と向上を促すことを目的として、後学期に開講される基礎・臨床歯科学 I の口腔解剖学の最後の授業回で、4月から発生学・口腔解剖学・口腔解剖学実習で実施した多肢選択問題形式の全試験成績(定期試験を含む)を時系列で蓄積して試験成績の変動を折れ線グラフで表示するほか、分野(問題テーマ)別の成績をレーダーチャートで可視化した「学修ポートフォリオ」を作成して、学生一人一人に配布してフィードバックする。
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