-143-A 歯科医師として求められる基本的な資質・能力A-1 プロフェッショナリズム 人の命と生活に深く関わり健康を守るという歯科医師の職責を十分に自覚し、患者中心の歯科医療を実践しながら、歯科医師としての道(みち)を究めていく。A-1-1)医の倫理と生命倫理ねらい :医療、歯科医療及び医学・歯学研究における倫理を遵守するために、その重要性を理解し、医療倫理・研究倫理に関する知識と態度を身に付ける。学修目標:①医の倫理と生命倫理の歴史経過と諸問題を概説できる。②医の倫理に関する規範・国際規範(ヒポクラテスの誓い、ジュネーブ宣言、ヘルシンキ宣言等)を概説できる。③臨床(生と死に関わる問題を含む)に関する倫理的問題を説明できる。④医学研究に関する倫理的問題を説明できる。⑤情報倫理に関わる問題を説明できる。⑥研究を、医学・医療の発展や患者の利益の増進を目的として行うよう配慮できる。A-1-2)患者中心の視点ねらい :患者の安全を最優先し、常に患者中心の立場に立つとともに、患者の主体的治療参加を促すために、患者の権利を熟知し、その現状と問題点を理解する。学修目標:①患者の権利を説明できる。②患者の自己決定権を説明できる。③患者が自己決定できない場合の対応を説明できる。④インフォームド・コンセントの意義と重要性を説明できる。A-1-3)歯科医師としての責務と裁量権ねらい :豊かな人間性と生命の尊厳についての深い認識を有し、人の命と健康を守る歯科医師としての義務と責任を自覚する。学修目標:①歯科医師のプロフェッショナリズムを説明できる。②患者との信頼関係構築の重要性を説明できる。③医療サービスの特殊性(情報の非対称性・医療の不確実性)や治療の限界を説明できる。④歯科医師に課せられた社会的責任と法的責任(刑事責任、民事責任、歯科医師法に基づく行政処分)を説明できる。⑤患者に最も適した歯科医療を勧めるとともに、代替する他の方法についても説明できる。A-2 医学知識と問題対応能力 発展し続ける歯科医学の中で必要な知識を身に付け、根拠に基づいた医療(evidence-based medicine
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