-110-15歯科基礎科学実習・ナンバリングBSD-1-07・実務家教員や実務家による授業・担当教員 ◎:実務家教員歯科基礎化学実習:川木晴美,神谷真子,亀水秀男,山本靖男歯科基礎生物学実習:村上幸孝,佐藤和彦・授業概要歯科基礎化学実習:前学期で学んだ化学の知識を実習を通して復習することを目的とする。扱う課題は歯科臨床匂い用されている化学の基礎知識が主となる。「酸・塩基・緩衝液」の実習において酸-塩基の概念を理解しつつ、う蝕に関わる口腔内細菌の活動度を調べるために「酸・塩基・緩衝液」の基本事項がどのように活用されているのか、「生体成分の定性反応」の実習においては多糖類の構造的特徴と検出方法について学ぶとともに、これらの原理が口腔内のガン病変のスクリーニングにどのように応用されているのかを学ぶ。さらに、分子模型を用いた有機化合物演習、DNA配列からタンパク質の配列を読み取り、高次構造の形成について学ぶ実習や、歯磨剤の成分に関する班ごとのスライド発表を行い、実習内容の理解を深めこととする。以上の実習を通じて講義で学んだ知識を確認し、歯科医療に応用されている化学の原理や様々な化合物について理解を深める。歯科基礎生物学実習:自然科学の一分野である歯科医学においては単に知識を蓄えるだけでなく、必ずひとつの現象を実体験することによって、その結果にいたる過程を推察し、正しい結論を導き出し、さらにはそこから次の予測を行うという思考過程が不可欠である。このような理念に基づき、各種の歯科基礎科学実習(実験)を実施する。・到達目標歯科基礎化学実習:化学実習を通して、生体の構成成分である有機化合物の構造や特徴、歯科医療で応用されている口腔内細菌の酸産生能試験、多糖類の検出によるガンのスクリーニングについて理解を深めるとともに、歯磨剤の成分に関する実習では班で調べた内容をまとめ発表することでプレゼンテーション能力を身につける。また、化学実習全体を通して、各自が調べた内容や実験結果の考察等を班でディスカッションし、グループ学習で自身の考えを述べる技量を身につける。歯科基礎生物学実習:顕微鏡の操作法を学んだ後、ヒトの組織切片を各自で染色し、染色の意義を考えると同時に組織の構造をつぶさに観察する。次いでヒト血球などの標本の観察をおこなう。さらに血液型を実際に判定するとともに、その原理について学ぶ。また、生命現象の根幹をなす酵素を用い、その働きがさまざまな条件下でどのように変化するかを確認する。ヒトの皮膚や口腔、環境中にどの程度の数の微生物が付着、浮遊、生息しているのかを集落形成数から判定する。最終回では塩基配列の違いからアミノ酸の一次配列がどのように変化するかを決定し、遺伝情報とタンパク質合成に対する理解を深める。・教育手法歯科基礎化学実習:実習,グループワーク、プレゼンテーション、ディスカッション歯科基礎生物学実習:実習・教科書歯科基礎化学実習:『実習プリント』を配布、教科書:ティンバーレイク教養の化学(A)、サイエンスビュー化学総合資料(B)歯科基礎生物学実習:『実習プリント』を配布・参考書歯科基礎化学実習:基礎歯科学入門ユニット1テキスト歯科基礎生物学:『医療・看護系のための生物学』田村隆明 著(裳華房)、『illustrated 基礎生命科学 第2版』竹島 浩 編集、竹島 浩、柿澤 昌 共著(京都廣川書店)、『からだの構造と機能』A. シェフラー、S.シュミット 共著、三木明徳、井上貴央 監訳(西村書店)、『改訂版 視覚でとらえるフォトサイエンス 生物図録』鈴木孝仁 監修(数研出版)・オフィスアワー歯科基礎化学実習:川木:月~金曜日 16時30分~17時30分 口腔生化学分野研究室(1号館4階)神谷:月~金曜日 16時30分~17時30分 神谷准教授室(3号館2階)歯科基礎生物学実習:村上:月~金曜日 16時30分~18時00分 村上教授室(1号館3階)佐藤:月曜日 16時30分~18時00分、土曜日 9時00分~13時00分 解剖学研究室(1号館1階)・評価方法レポート(70%:分子模型等の製作物(化学)やスケッチ等(化学,生物)を含む)、態度(30%)・フィードバック方法歯科基礎化学実習:課題、レポートに対し添削を行って返却する。返却時に簡単な解説を行い、必要に応じて再レポートを課す。歯科基礎生物学実習:課題、レポートに対する解説を返却時に行う。
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