教授要綱2年
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-26-第2章 歯学部教育の指針 朝日大学歯学部の教育目標は、本学の建学の精神「国際未来社会を切り開く社会性と創造性。そして、人類普遍の人間的知性に富む人間の育成」にのっとり、高い倫理観と人間に対する深い洞察力を身に付けつつ、専門知識および専門技術を習得することによって、地域に停まらず、国際的社会にも通用する歯科医師を育む所に置かれている。 この目標を達成するために、歯学部教育は、基礎教育系と専門教育系によって構成されている。基礎教育系は人間科学、歯科医療基礎科学に分けられており、専門教育系への基礎を成すものである。 2年次以降では、専門教育系として口腔生命科学、口腔生体材料学、口腔疾患病態学、硬組織疾患・機能回復学、口腔疾患治療学、発育・加齢・障害者治療学、社会口腔保健学、総合医科学、地域歯科医療学、基礎歯科学、総合歯科学、臨床実習が行われる。1 基礎教育系 基礎教育系科目は、幅広い知識と豊かな教養、歯科医師として必要な倫理観や人間性・国際性を身に着けるためことを目的とする。また、広い視野、確かな視点でますます複雑化して行く社会及び歯科医療の事象を的確に捕らえ、判断する上で、必要不可欠である。1)人間科学 心理学では将来歯科医師として理解しておくべき人の行動と心理に関する基礎的な知識と考え方を学び、法学では法の役割と医学の関わり方について、医療倫理学では歯科医師として学ぶべき道徳観を養う。医療統計学では、歯科医学に不可欠な統計学の基礎と、パソコンを利用した具体的な統計手法の取り扱いを学ぶ。医療人として必要になるマナー、コミュニケーション能力を目指す、対話型授業を重視した基礎ゼミ、国際社会への対応を視野に入れた英会話教育を充実するために英語基礎、英語、英会話を開設している。 健康スポーツでは、運動生理、健康知識とそれに基づく管理及び保健衛生について学び、その中でスポーツの実践も行う。 なお、英語・英会話は3年次まで継続的に行う。2)歯科医療基礎科学 歯科医学の基礎となる自然科学に関する講義科目として数学、情報処理、物理学、化学、生物学について実習を交え開設している。2 専門教育系 専門教育系では、歯科医学の基礎となる人体や口の構造・機能などの他、歯科治療に用いる材料、病気のメカニズムや薬剤の効能について学ぶ。また、診査、治療、予後について、診療室で遭遇する状態と近接するように病気の状態、治療方法などを系統的に学ぶ。さらに、社会と歯学の関わりについて、全身管理の中での歯科医学を実践的に学び、病院において歯科医療の実践やインフォームド・コンセント、チーム医療について学ぶ臨床実習を開設している。 (1)口腔生命科学 2年次に、臨床系科目の基本となる知識を習得するために、組織・発生学、解剖学、口腔解剖学、
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