教授要綱1年(2018)
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-35-2法学・授業概要法学の学習を通じて、法学的に物事を考え、的確に判断する能力(つまり、リーガルマインド)を育成し、現代社会に起こっている諸問題に広く関心をもち、自分なりに思考する力を養成する。最初に、法の意義、法の目的、法の分類など法学総論上の基本事項を学習した上で、憲法の領域を中心にして、立憲主義、民主主義、平和主義、基本的人権の尊重の観点から、日本国憲法の基本的構造と特色を明らかにする。医療との関係では、「新しい人権」である自己決定権(憲法13条)の観点から、「安楽死」やインフォームド・コンセントをめぐる判例を解説する。・教科書下條芳明・東裕編著『新・テキストブック日本国憲法』(嵯峨野書院)・参考書必要に応じて、教場で指示する。・オフィスアワー後学期・水曜日・昼休み(12:15~13:00)、木曜日5限(16:35~18:00) 下條研究室(法学部・5号館3階)・評価方法試験の成績 50%、平常の成績 (講義の参加度、レポートなど)50%、により、総合的に評価する。回 数担当者学習目標(GIO)行動目標(SBOs)予習項目第1回9月6日(木)1時限下條ガイダンス法学の学び方と意義 講義予定等の説明教科書等に目を通し、授業の概要を理解しておく(60分)。第2回9月13日(木)1時限下條法的なものの見方を知る(1)―法の特質と目的さまざまな社会規範のなかで、法の特質を道徳との違いにおいて理解する。法の目的である「正義」の理念とは何かについて考える。別途指示する(120分)。第3回9月20日(木)1時限下條法的なものの見方を知る(2)―法にはどのような種類があるか法には、さまざまな種類がある。一般に、法はどのような基準により、どのように分類されているのかを学習する。別途指示する(120分)。第4回9月27日(木)1時限下條立憲主義とは何か国の基本法である「憲法」の意味を理解する。近代立憲主義の原則である、人権保障、権力分立、法の支配、国民主権の意義を考える。教科書(p1~5、p8~15)を予習する(120分)。第5回10月4日(木)1時限下條憲法の分類にはどのようなものがあるか憲法の分類には、どのような方法があるかを学習する。「硬性憲法」との関連で、日本国憲法の改正手続き(第96条)を理解する。教科書(p5~8、p339~345)を予習する(120分)。第6回10月11日(木)1時限下條日本国憲法の民主主義(1)古代ギリシアに始まる民主主義の意味と歴史を概観し、日本国憲法前文の国民主権の原則(『人類普遍の原理』)について考える。教科書(p25~27)を予習する(90分)。第7回10月18日(木)1時限下條日本国憲法の民主主義(2)日本国憲法における民主主義の方式は代表民主制を基本とし、これを補完するために直接民主制を採用することを学習する。全国民代表制(憲法43条)、国会の地位と権能を理解する。 教科書(p241~244、p192~195、p329~331)を予習する(120分)。第8回10月25日(木)1時限下條象徴天皇制西洋君主制の歴史を概観したうえで、「象徴」の意味と機能、天皇の地位と権能、国事行為と公的行為の違いなどを学習する。教科書(p33~46)を予習する(120分)。
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