教授要綱4年(2017)
88/127
-88-16高齢者・有病者歯科学16高齢者・有病者歯科学・授業概要高齢者・有病者歯科学は高齢者および全身疾患を有する、いわゆる有病者の歯科治療について学ぶ学問である。近年、わが国は異例の速さで高齢化が進み、2016年(平成28年)には高齢者(65歳以上)人口が27.3%となり、さらに増加すると予測されている。特に、高齢者の増加に伴い高血圧症、心臓疾患、糖尿病といった全身疾患を有する者が増加しており、これらの患者の安全で効率的かつ効果的な歯科治療を実施できる歯科医師の養成が急務である。高齢者・有病者歯科学では老化および加齢を基礎として、健康な成人と比較した高齢者の解剖学的変化、生理学的変化、全身的障害や老化に伴う疾患、精神心理状態および社会的環境等を学ぶ。また、年齢に相応した健康状態の高齢者および有病者に対する歯科医療における諸問題点について検討し、高齢者およびいわゆる有病高齢者のQOL の向上に必要な基礎医学、臨床医学および臨床歯学の集学的知識の習得を目的とする。さらに、近年、医療の高度化に伴い医原性歯科疾患(ビスホスホネート製剤またはデノスマブによる関連顎骨壊死)等の疾患の増加しており、歯科医科連携による診断、治療の重要性が示唆されており、医師とも充分な意志疎通ができるような集学的知識の習得を目的とする。・教科書配布プリント・参考書『老年歯科医学』社団法人日本老年歯科医学会編(医歯薬出版)『老年医学テキスト』社団法人日本老年医学会編(MEDICAL VIEW )『老年医学』系統講義テキスト 日本老年医学会編(西村書店)・オフィスアワー月曜日~金曜日 16時30分~18時00分 高井教授室・評価方法試験の成績 90%、平常の成績 10% 平常点の評価方法 ⇒ 中間試験(60%)、小テスト(40%)回 数担当者学習目標(GIO)行動目標(SBOs)予習項目モデル・コア・カリキュラム第1回9月7日(木)2時限高井高齢者の身体的、精神的及び心理的特徴と歯科治療上の留意点を理解する。老化の身体的、精神的及び心理的特徴を説明できる。老化に伴う口腔諸組織の構造と機能の変化を説明できる。高齢者に多くみられる疾患を説明できる。 高齢者歯科学、老年学、老年歯科学とは老年歯科学と高齢者歯科学の歴史と経緯 高齢社会とは 高齢化社会 人口動態 人口動態 少子化と出生率 平均寿命の延び配布プリント1~2頁E-4-3)-①老化の身体的、精神的および心理的特徴を説明できる。E-4-3)-②老化に伴う口腔諸組織の構造と機能の変化を説明できる。E-4-3)-③高齢者に多くみられる疾患を説明できる。E-4-3)-②老化に伴う口腔諸組織の構造と機能の変化を説明できる。第2回9月14日(木)2時限高井高齢者の身体的、精神的及び心理的特徴と歯科治療上の留意点を理解する。高齢者の歯科治療時の全身管理が説明できる。高齢者に対して基本的な歯科治療の介助ができる。 老化の定義 老化とは配布プリント1~8頁E-4-3)-⑥高齢者の歯科治療時の全身管理を説明できる。E-4-3)-⑦高齢者に対して基本的な歯科治療の介助ができる。C-2-4)-①人体諸器官の形態と機能の成長、発育および加齢に伴う変化を説明できる。E-4-3)-①老化の身体的、精神的および心理的特徴を説明できる。
元のページ
../index.html#88