教授要綱4年(2017)
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-68-10小児歯科学・授業概要一般に新生児期、乳児期、幼児期、学童期および思春期を含めて小児期と称される。この時期はヒトのライフサイクルの中で最も活発に成長発達を示す時期であり、歯科的にみても乳児期から思春期にかけての約10年間に、乳歯萌出、乳歯列完成、吸収、脱落、歯列交換、混合歯列を経て永久歯列へとめまぐるしい成長発達を示す。もちろん、この間に歯と歯列を支える歯槽骨、顎骨、顎関節とそれらの機能をさせる咀嚼筋、神経ならびに口腔の感覚器官、唾液腺の発達に伴って吸啜から咀嚼・嚥下運動,更に味覚の発達がみられる。小児歯科はこのような多様で変化に富んだ発達の旺盛な時期における予防から治療更に歯科的健康管理といった包括的な歯科医療を扱う臨床科目で、この学問体系が小児歯科学である。・教科書『小児歯科学 第4版』田村康夫 他(医歯薬出版)・参考書『新小児歯科学 改訂版』田村康夫 他(クインテッセンス出版)、『小児歯科学基礎・臨床実習』大東道治 他(医歯薬出版)、『小児歯科学ベーシックテキスト』新谷誠康他(永末書店)、『小児歯科学クリニカルテキスト』新谷誠康他(永末書店)・オフィスアワー16:30~18:00 1号館3階教授室及び小児歯科医局・評価方法試験 90%、平常点 10% 平常点の評価方法 ⇒ 中間試験(60%)、課題レポート(40%)回 数担当者学習目標(GIO)行動目標(SBOs)予習項目モデル・コア・カリキュラム第1回9月5日(火)1時限飯沼小児と歯科保健医療、小児歯科医療における基本的責任を理解する。1)小児と家庭・社会の関わりについて説明する。2)小児の医療に関わる専門職業人の責任と義務を説明する。3)小児の医療の特徴と育成医療の概念を説明する。4)小児歯科学の目的と小児歯科医療の特徴を説明する。5)歯科医師の基本的義務を説明する。6)小児歯科におけるインフォームド・コンセントの特殊性を説明する。7)小児歯科医療における医療事故の特異性を説明する。8)小児歯科医療における安全確保のための対策を説明する。教科書:小児歯科学概説(p3~8)A-3-①患者との信頼関係を築くことができるA-4-①インフォームドコンセントの意義と重要性を説明できる第2、3、4回9月5日(火)2時限、7日(木)3、4時限飯沼小児における全身の成長・発達を理解する。1)小児の身体の成長の過程と特徴を説明する。2)小児の精神・心理・運動の発達の過程と特徴を説明する。3)小児の身体諸器官の成長・発達を説明する。4)小児の成長・発達の評価法を説明する。5)原始反射について説明する。6)情動の発達について説明する。7)小児の生理的特徴を説明する。教科書:全身の成長・発達(p11~32)C-2-4)-①人体諸器官の形態と機能の成長、発育および加齢に伴う変化を説明できる第5回9月12日(火)1時限長谷川頭蓋および顎顔面の発育を理解する。1)口腔・頭蓋・顎顔面領域の発生を説明する。2)小児の成長・発育を説明する。3)軟骨性骨成長、縫合性成長、骨膜性成長を説明する。4)口腔・頭蓋・顎顔面領域の成長・発育を説明する。5)頭蓋および顎顔面領域の発育を評価する。教科書:頭蓋、顎顔面の発育(p33~43)E-2-3)口腔・顎顔面領域の発生、成長・発育第6回9月12日(火)2時限長谷川口腔機能の発達を理解する。1)吸啜運動と原始反射について説明する。2)咀嚼の発達を説明する。3)嚥下の発達について乳児型嚥下と成熟型嚥下の違いを説明する。4)小児の発語・調音の発達を説明する。5)発達期の構音障害について説明する。6)小児の顎運動について説明する。教科書:口腔機能の発達(p44~57)E-2-1)頭頸部の基本構造と機能E-2-2)口腔領域の基本構造と機能
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