教授要綱3年(2017)
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-75-10部分床義歯学・授業概要歯科医療は患者中心の医療システムへの転換期(DOSからPOS)にあたり、QOL,EBM,多職種連携、インフォームド・コンセント、セカンドオピニオンなどに象徴される新しい医療の流れに戸惑うこともある。また、超高齢化社会を迎え人口構成が変化し歯科補綴への需要が高まる中、多様化した患者に対応した歯科補綴処置が望まれる。その中で、部分床義歯(局部床義歯、パーシャルデンチャー、Removable Partial Denture,R.P.D.)補綴の特徴および目的は「歯列の部分欠損とそれに伴って生じた歯周組織や歯槽突起の実質欠損を人工物で補うことを目的として、残存歯やインプラントを支台とする可撤性有床義歯を装着し術後管理する事」である。1欠損から13歯欠損にいたる多様な欠損の症例に適用され、口腔機能の賦活・回復・、審美性の回復・改善などに寄与する。本講義では、部分床義歯の概念から義歯設計の理論および製作方法の根拠について解説し装着後の管理についても解説する。基本的に専門用語は「歯科補綴学専門用語集第2版」に準拠し、共用試験(CBT・OSCE)や国家試験と合わせている。・教科書『歯学性のパーシャルデンチャー 第5版』・参考書『パーシャルデンチャーテクニック 第5版』、『歯科補綴学専門用語集 第4版』、『症例に応じたパーシャルデンチャーの設計マニュアル 』・オフィスアワー月曜から金曜 16時30分~17時 都尾教授 教授室 岩堀准教授、山本助教 補綴科医局(付属病院内)・評価方法試験の成績 90%、平常の成績 10% 平常点の評価方法 ⇨ 中間試験(60%)、小テスト(40%)回 数担当者学習目標(GIO)行動目標(SBOs)予習項目モデル・コア・カリキュラム第1回9月5日(火)1時限都尾歯科補綴、可撤性義歯、全部床義歯、部分床義歯、可撤性義歯の歴史を修得する。歯科補綴を説明できる。可撤性義歯を説明できる。全部床義歯を説明できる。部分床義歯を説明できる。教科書P9~13局部床義歯補綴の歴史と趨向(すうこう)E-3-4)-(2)①歯の欠損に伴う障害の種類と病態第2回9月5日(火)2時限都尾部分床義歯の目的。臨床的意義としての残存組織の保護、啓発疾患の予防、機能回復、審美性および精神的回復、歯科医師の心構えを修得する。歯や歯周組織の欠損により引き起こされる問題を説明できる部分床義歯の目的を説明できる。部分床義歯の臨床的意義を説明できる。教科書P14~20局部床義歯補綴の目的と臨床的意義E-3-4)-(2)①歯の欠損に伴う障害の種類と病態E-3-4)-(2)②可撤性義歯の種類、目的および意義第3回9月12日(火)1時限都尾支持把持維持の機能別構成要素を修得する。構造的特徴を説明できる各構成要素を説明できる。治療の手順を説明できる支持を説明できる。把持を説明できる。維持を説明できる。教科書P70~73局部床義歯の特徴と構成要素E-3-4)-(2)⑤可撤性義歯の構成要素E-3-4)-(2)⑫可撤性義歯の製作過程を説明できるE-3-4)-(2)④可撤性義歯の支持機構、把持機構および維持機構第4回9月12日(火)2時限都尾口腔外の因子、固定性補綴物から見た条件、部分床義歯から見た条件を修得する。口腔外の因子を説明できる。固定性架工義歯の長所と短所を説明できる可撤性部分床義歯の長所と短所を説明できる固定性補綴物から見た条件を説明できる。部分床義歯から見た条件を説明できる。教科書P74~78補綴装置の選択E-3-4)-(2)①歯の欠損に伴う障害の種類と病態E-3-4)-(2) ②可撤性義歯の種類、目的および意義
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