教授要綱2年(2017)
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-126-17歯冠修復学Ⅰ・授業概要歯冠修復学(保存修復学)は歯科保存学の一分野として体系づけられる。歯の硬組織の疾患を予防・治療し、その形態と機能を回復して歯の保存を図り、口腔の機能と健康を維持増進させる学問であり、歯科臨床の根幹をなすと言える。この分野ではう蝕の発生機序・進行や歯の硬組織への様々な侵襲に対する制御、硬組織再石灰化、加齢に伴う生理的変化への対処に取組み、従来のう蝕病巣の徹底的除去と予防的な意義のもと、ミニマルインターベンションの概念に基づいた歯科医療、う蝕治療について学ぶ。これらの根拠としてはう蝕学の発展、歯科接着技法と材料の進歩、公衆および個人口腔衛生の徹底、患者・疾患管理型医療の発展があるが、それらについても学ぶものである。2年次後学期は歯冠修復学 I として「概論、う蝕、う蝕以外の硬組織疾患と加齢変化、歯髄障害・歯髄保護、診療設備・器械・器具、窩洞、修復方法、コンポジットレジン修復の一部」を学ぶ。・教科書『保存修復学21第四版』田上順次 他(永末書店)・参考書『保存修復学第6版』千田彰他(医歯薬出版)、『保存修復クリニカルガイド第2版』千田 彰 他(医歯薬出版)、『保存修復学専門用語集日本歯科保存学会編』(医歯薬出版)・オフィスアワー月~金曜日 16:30~19:00 歯科保存学研究室(大橋講師:月水のみ、小竹講師、日下部講師、玄助教、尾池助教)、堀田教授室(堀田教授)・評価方法試験の成績 90%、平常の成績 10%、平常点の評価方法 ⇒ 小テスト回数担当者学習目標(GIO)行動目標(SBOs)予習項目モデル・コア・カリキュラム第1回9月5日(火)2時限堀田保存修復学の目的と変遷について理解する。歯の構造について習得する。1)保存修復学について述べることができる。2)保存修復目的について記述できる。3)保存修復学の変遷について記述できる。1)エナメル質について記述できる。2)象牙質について記述できる。3)セメント質について記述できる。4)象牙質・歯髄複合体について記述できる。5)歯の生理的変化について記述できる。教科書:保存修復学の目的と変遷(P1-5)参考書(保存修復学第6版):保存修復学の概念と目的(P1-2)、保存修復学の歴史(P2-3)教科書:歯の構造(P6-11)参考書(保存修復学第6版):歯の機能と加齢に伴う変化(P6-12)E-3-3)-(1)-⑥歯冠修復の臨床的意義E-3-1)-③歯の硬組織の構造と機能第2回9月12日(火)2時限堀田検査・診断・治療方針について理解する。1)検査(情報収集)について記述できる。2)診断(問題点の分析・抽出)について記述できる。3)治療計画、方針について記述できる。4)インフォームドコンセントについて述べることができる。教科書:検査・診断・治療方針(P12-22)参考書(保存修復学第6版):診断と治療計画(P45-60)E-1-1)-①、④、⑨、⑪、⑫、⑭基本的診察および検査、診断と治療方針、インフォームドコンセントE-3-3)-(1)-⑬う蝕の診察、検査第3回9月19日(火)2時限堀田う蝕について理解して習得する。1)発症機構について述べることができる。2)エナメル質・象牙質う蝕について記述できる。3)根面・乳歯・二次う蝕について記述できる。教科書:う蝕(P23-27)参考書(保存修復学第6版):う蝕(P13-14)、う蝕の病因と病態(P21-31)E-3-2)-①、⑤う蝕の病因と病態第4回9月26日(火)2時限堀田う蝕のリスクファクターについて習得する。う蝕の診断について習得する。1)う蝕のリスクについて記述できる。2)う蝕のリスク診断について記述できる。3)リスクファクターの改善について記述できる。1)う蝕の臨床像と診断法について記述できる。教科書:う蝕のリスクファクター(P29-32)、う蝕の診断(P33-37)E-3-3)-(1)-①、②う蝕の症状と診断、う蝕の予防と治療の方法
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