教授要綱2年(2017)
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-122-病理学総論16・授業概要正常な組織細胞の生理的生命現象の破綻から疾病は生じ、疾病の原因、発症機転、経過および転帰の時間経緯の中における具体的な機能的、形態的異常を理解し、疾患の診断と治療方針や予防に貢献する学問として病理学が重要な位置を占める。2学年では、疾病全般に共通した発症機転と経過や転帰の現象を学ぶ病理学総論と個々の顎顔面、口腔領域における疾患が含まれる病理学各論(口腔病理学)の基本的理解に注目して授業を進める。・教科書『わかりやすい病理学』恒吉正澄(南江堂)、『標準病理学』坂本穆彦他(医学書院)・参考書『新口腔病理学』下野正基、高田隆 他(医歯薬出版)、『新編口腔外科・病理診断アトラス』下野正基他(医歯薬出版)・オフィスアワー講義日の午後17:00〜18:00、口腔病理学分野研究室、田沼教授・永山教授・江原講師・中尾助教(1号館4F)・評価方法試験の成績 90%、平常の成績 10%(平常点の評価方法 ⇨ 中間試験 50%、小テスト 50%)回 数担当者学習目標(GIO)行動目標(SBOs)予習項目モデル・コア・カリキュラム第1回9月5日(火)1時限田沼永山病因論を理解する。病理学とは何かを理解する。疾病の原因(病因論)の考え方と遺伝子異常を理解する。疾病の定義を説明できる。内因と外因をそれぞれ挙げ、多因子疾患についても説明できる。教科書(わかりやすい病理学)序論 p1-2、病因 p3-7C-4 病因と病態C-4-1) 細胞傷害、組織傷害第2回9月12日(火)1時限江原退行性病変の病因と形態的所見、および物質代謝異常の病態を理解する。糖質、タンパク質、脂質、核酸、無機質など物質代謝異常の病態を説明できる。教科書(わかりやすい病理学)退行性病変と代謝異常 p8-23C-4-1)細胞傷害、組織傷害および萎縮C-4-1)-①〜④細胞傷害の原因と機構を説明できる。萎縮の成因を説明できる。壊死の形態的特徴、およびアポトーシスとの相違を説明できる。第3回9月19日(火)1時限永山先天異常の種類を理解する。遺伝性疾患の発生機序を説明できる。口唇、口腔、頭蓋、顎顔面に症状をきたす先天性異常を説明できる。口唇、口腔、頭蓋、顎顔面に症状を現す症候群の種類と症状を列挙できる。教科書(わかりやすい病理学)先天異常p105-112C-1-2)-⑤遺伝子と遺伝E-2-4)-(1)-①〜⑤先天異常および後天異常E-2-4)-(10)-⑤口唇、口腔、顎顔面領域に症状を現す症候群の種類と症状第4回9月26日(火)1時限江原修復と再生の意義とこれらの形態的所見を理解する。組織の再生と修復や肥大、増生を説明できる。教科書(わかりやすい病理学)進行性病変 p35-40C-4-2) 修復と再生C-4-2)-①〜④化生と異形成を説明できる。創傷治癒の過程を説明できる。肉芽組織と器質化を説明できる。
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