教授要綱2年(2017)
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-108-歯科理工学14・授業概要歯科臨床では、様々な歯科材料が高頻度に使用される。精度の高い診療を効率良く実施するためには、使用する材料の特性を学び、その適切な使用法に関する基本原理を理解しなければならない。歯科理工学ではユニット制を導入し、歯科材料の基礎として基本的な物質の構造や成り立ちと、それらから構成される材料の各種性質(物理的・化学的・生物学的・力学的・光学的)、評価方法(圧縮試験、引張試験、硬さ等)を理解する。さらに個々の器材については歯科生体材料・器械・技術と称したユニットで、臨床の現場で材料と器械を正しく取り扱うために、歯科臨床の流れにそって、歯科材料の構造と物性、歯科医療で使用される材料の種類・組成・特性および取り扱いについて、さらに修復物・補綴物を作製するための基本技術とその特徴を理解する。・指定図書『スタンダード歯科理工学 第6版』中嶌 裕、宮﨑 隆 他編集幹事著(学建書院)、歯科理工学講義実習(朝日大学歯学部口腔機能修復学講座歯科理工学分野編)・参考書『コア歯科理工学』(医歯薬出版)、『セルフチェックCBT基礎編』(学建書院)、『歯科理工学教育用語集』日本歯科理工学会 編(医歯薬出版)・オフィスアワー月~金 16:30~18:00、土 12:30~14:00(事前にメール等で連絡すること) 歯科理工学研究室 玉置教授、奥山講師、駒田助教、安部助教・評価方法試験の成績 90%、平常点の成績 10%、平常点の評価方法 ⇨ 小テスト(60%)、課題レポート(40%)ユニット1、2ともに基準を満たすことが修得の要件である。14-1 ユニット:歯科材料の基礎回 数担当者学習目標(GIO)行動目標(SBOs)予習項目モデル・コア・カリキュラム第1回4月5日(水)3時限玉置物質の成り立ちを理解する上で重要となる、基本的な構造を理解する。各物質の成り立ちの楚である原子の基本的な構成体ならびに構造を説明できる。物質の構造に関して、結晶と非晶質の違いを説明できる。気体、液体、固体の混在の一種として構成される、コロイドを説明できる。教科書:2 材料の種類と構造A.物質の構造(p7-p12)D-1-①高分子材料、セラミック材料、金属材料および複合材料の構造と物性 第2回4月5日(水)4時限玉置物質が構造体を取る、あるいは原子レベルでの繋がりで重要となる物質の結合について理解する。物質の一次結合(化学結合:イオン結合、共有結合、配位結合、金属結合)、二次結合(分子間結合:ファンデルワールス力、水素結合)について説明できる。物質の表面あるいは界面の状態(表面エネルギー、ぬれと接触角、接着)について説明できる。教科書:2 材料の種類と構造A. 物質の構造(p7-p12)D-1-①高分子材料、セラミック材料、金属材料および複合材料の構造と物性 第3回4月12日(水)3時限玉置無機材料の材料学的な意味を知り、その種類、特徴、用途、成形加工法などについて学ぶ。無機材料の概要、特性、各種形態(粉体、焼結体、硬化体)、種類(酸化物系、非酸化物系)について説明できる。教科書:2 材料の種類と構造B. 有機材料(p12-p17)D-1-①高分子材料、セラミック材料、金属材料および複合材料の構造と物性 第4回4月12日(水)4時限玉置金属材料の材料学的な意味を知り、その種類、特徴、用途、成形加工法などについて学ぶ。金属の概要、金属の特性、金属の種類(純金属、合金)と各種合金の種類(侵入型固溶体、置換型固溶体、規則格子、不規則格子、共晶組成、金属間化合物など)および特徴、について説明できる。金属を構成する結晶粒の特徴と結晶粒界、結晶成長について説明できる。教科書:2 材料の種類と構造C. 金属材料(p18-p20)D-1-①高分子材料、セラミック材料、金属材料および複合材料の構造と物性
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