教授要綱1年(2017)
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-75-12歯科基礎物理学・授業概要人体の動きから人体内部の生命現象にいたるまで、生物といえども物質が関与する現象で、物理学の原理に従っている。医療(歯科・医科)の現場では、診査・診断装置や治療用装置等を頻用しており、これらも物理学の原理に従って動作している。歯科医療では、多くの歯科生体材料や器械・器具も使用して検査・診断・治療が行われている。適切で良好な歯科医療を効率良く行うためには、これらに使用する装置と器械・器具の特性(構造、仕組み、物理現象)ならびに歯科材料の物理的特性(力学、材料強度学、物理的性質)を理解しておかなければならない。さらに、医療行為により生体が受ける物理的刺激や生理的反応も知っておかなければならない。歯科基礎物理学では、まず物理学の基本的事項について、自然現象から理解し、その現象を言葉と数式で表現できるように学習し、問題演習を通じてより深く理解する。そして、医療(歯科・医科)における人体と物理学の関連性を理解するために、医療行為に関連した物理法則を学習し、それに関連した問題演習を行う。・教科書医療系のための物理(東京教学社)・参考書基礎物理(東京教学社)、医療系の物理学(東京教学社)、スタンダード歯科理工学(学建書院)、歯科放射線学(医歯薬出版)・オフィスアワー月曜日から金曜日の16時00分〜17時00分・評価方法試験の成績90%、平常の成績10%、平常点の評価方法 ⇨ 中間試験(50%) + 小テスト(40%) + 提出物(10%)回 数担当者学習目標(GIO)行動目標(SBOs)予習項目モデル・コア・カリキュラム第1回4月10日(月)A:1時限B:2時限亀水物理を理解するためのルール:単位と次元について習得し、物理で使用する各種関数の理解と計算を習得する。1)国際単位系(SI単位系)の定義と意義を理解し、説明できる。2)基本単位と組立単位について説明できる。3)接頭語、次元について説明できる。4)数量換算と有効数字について説明できる。5)スカラーとベクトルの違いについて説明できる。6)簡単な三角関数、指数関数、対数関数の計算ができる。教科書:医療系のための物理(p1~p6)D-1-②材料の物理的(力学的性質と熱的性質を含む)、化学的、生物的性質とその評価法を説明できる。第2回4月13日(木)A:1時限B:2時限亀水材料力学の基本①材料力学の基礎歯科材料に関する基礎的な材料力学について学習する。1)荷重の種類について説明できる。2)応力について理解し、説明できる。3)応力の計算ができる。4)引張り、圧縮、せん断応力について理解し、説明できる。5)曲げモーメントとねじりモーメントについて理解し、説明できる。6)ひずみとポアソン比ついて理解し、説明できる。7)応力ひずみ曲線(歯科用合金など)が書け、説明できる。テキスト①:歯学生の物理-材料力学の基本(p1~p6)D-1-②材料の物理的(力学的性質と熱的性質を含む)、化学的、生物的性質とその評価法を説明できる。第3回4月17日(月)A:1時限B:2時限亀水材料力学の基本②材料力学の基礎歯科材料に関する基礎的な材料力学について学習する。1)比例限と弾性限、弾性エネルギー(歯科矯正ワイヤーとの関連)、永久ひずみ、耐力について、理解し、説明できる。2)靱性、脆性、延性、展性ついて説明できる。3)強さ(引張り強さ、圧縮強さ、せん断強さ、曲げ強さ、衝撃強さ)と測定法について理解し、説明できる。4)g、kgとNの違い、Paの意味について説明できる。5)許容応力と安全性について理解する。6)疲労限度、対摩耗性、破壊靱性について説明できる。テキスト①:歯学生の物理-材料力学の基本(p6~p11)D-1-②材料の物理的(力学的性質と熱的性質を含む)、化学的、生物的性質とその評価法を説明できる。
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