教授要綱1年(2017)
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-39-医療統計学4・授業概要根拠に基づく医療(Evidence-based medicine:EBM)を実践するため、あるいは人間集団の健康状態とそれに影響を与える危険因子の解明を目的とする疫学(Epidemiology)を理解し実践するためには、診断法や治療法の有効性を客観的に評価できる統計学(Statistics)の知識は不可欠である。またこれからの歯科医師には、情報リテラシーと呼ばれる、情報を活用する能力が求められる。情報リテラシーにおいては、検索あるいは収集された医療情報を整理・分析するだけでなく、医療情報から得られた統計的結論を批判的に評価する能力も求められる。そこで医療統計学(Biomedical statistics)では,EBMを実践して疫学を理解するための基礎理論と、情報リテラシーにおける批判的評価法の基礎となる推測統計学の理論を学習し、問題解決のための具体的な統計手法を習得する。・教科書『新確率統計』高遠節夫他 著(大日本図書)・参考書『バイオサイエンスの統計学』市原清志 著(南江堂)、『入門医療統計学』森實敏夫 著(東京図書)、『基礎から学ぶ楽しい疫学』中村好一 著(医学書院)・オフィスアワーオフィスアワーは特に設けません。質問のある方は随時,3号間2階(若松)まで。予約は不要です。・評価方法試験の成績 90%、平常の成績 10%、平常点の評価方法 ⇨ 中間試験(40%)、演習プリント(60%)回 数担当者学習目標(GIO)行動目標(SBOs)予習項目第1回9月5日(火)1、2時限若松標準正規分布の性質を学習する。1)確率密度関数の意味が説明できる。2)標準正規分布のグラフが書ける。3)正規分布表を用いて、標準正規分布の確率が計算できる。『新確率統計』p55〜P58:確率変数と確率分布、p64〜p72:連続型確率変数の平均と分散、正規分布第2回9月12日(火)1、2時限若松正規分布の標準化と正規分布の性質を学習する。1)正規分布の標準化が説明できる。2)正規分布のグラフが書ける。3)正規分布表を用いて、正規分布の確率が計算できる。『新確率統計』p70〜P73:正規分布第3回9月19日(火)1、2時限若松標本データの平均値の性質を学習する。1)標本平均の分布が説明できる。2)大数の法則と中心極限定理が説明できる。3)標本平均の分布を求め、その確率が計算できる。『新確率統計』p81〜P85:母集団と標本、統計量と標本分布第4回9月26日(火)1、2時限若松標本データの分散の性質を学習する。1)標本分散の分布が説明できる。2)標本データから、標本分散と不偏分散を計算できる。『新確率統計』p86〜P87:カイ2乗分布第5回10月3日(火)1、2時限若松母分散が既知の場合の母平均の信頼区間を学習する。1)母平均の点推定と区間推定の意味が説明できる。2)危険率の意味が説明できる。3)母分散が既知の場合の母平均の信頼区間が計算できる。『新確率統計』p94〜P98:点推定、母平均の区間推定(1)第6回10月10日(火)1、2時限若松母分散が未知の場合の母平均の信頼区間を学習する。1)不偏分散とt分布の関係を説明できる。2)t分布表から、t値が求められる。3)母分散が未知の場合の母平均の信頼区間が計算できる。『新確率統計』p87〜P88:t分布、p99〜p100:母平均の区間推定(2)
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